繰り返す直腸癌術後遅発性大腸壊死の1例

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タイトル別名
  • Repeated Late Onset Colon Necrosis Following Rectal Cancer Surgery: A Case Report

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抄録

症例は71歳男性.併存症に心房細動,高血圧症を認める.直腸癌(Ra)に対して低位前方切除術+D3郭清を施行し,術後縫合不全を認めるも保存的に軽快し退院.術後45日目から嘔気,腹痛,下痢を認めたため再入院した.一旦は保存的加療で症状は改善したが,術後64日目に熱発と血便が出現し,検査にて大腸壊死の診断となり,緊急手術を施行した.可及的に壊死腸管を切除し,人工肛門を造設した.術後経過は良好で,再手術後38日目に退院した.再手術後49日目に人工肛門からの血便,腹痛,嘔吐を認め,精査にて大腸壊死再発と診断し,2回目の緊急手術を施行した.壊死腸管を含め上行結腸までの腸管を切除し,右下腹部に上行結腸による人工肛門を再造設した.非常に稀である繰り返す直腸癌術後遅発性大腸壊死の症例を経験した.

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