胃原発gastrointestinal stromal tumor術後のイマチニブ部分耐性肝転移に対して肝切除術を施行した1例

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タイトル別名
  • Hepatectomy for a Hepatic Secondary Local Resistance in a Patient Treated by Imatinib Mesylate with Systemic Recurrence after Proximal Gastrectomy for Gastric Gastrointestinal Stromal Tumor

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抄録

今回,我々は胃gastrointestinal stromal tumor(以下,GISTと略記)術後に肝,骨,リンパ節転移を認め,イマチニブが一度は奏効したが,肝臓に部分耐性を認め肝切除術を行った症例を経験したので報告する.症例は82歳の男性で,2008年上部消化管内視鏡検査にて胃噴門部大彎に粘膜下腫瘍を認め,GIST疑いで噴門側胃切除術を施行した.術後病理検索にてGISTの診断となった.術後1年のPETにて多発性肝,骨,リンパ節転移の診断となり,イマチニブを内服開始した.内服4年後のCT,PETにて肝臓S5の腫瘍のみ増大しており,胃GIST術後部分耐性の診断となり,肝S5亜区域切除術を施行した.術後23病日退院となった.現在,イマチニブ内服中で肝切除術後1年6か月寛解状態にて生存中である.イマチニブに対する部分耐性病変への手術療法は,予後改善の可能性があると思われた.

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