転移性肝癌との鑑別に苦慮した肝reactive lymphoid hyperplasiaの1例

• 梶岡 裕紀

  国立病院機構福山医療センター外科

• 稲垣 優

  国立病院機構福山医療センター外科

• 北田 浩二

  国立病院機構福山医療センター外科

• 德永 尚之

  国立病院機構福山医療センター外科

• 岩垣 博巳

  国立病院機構福山医療センター外科

• 園部 宏

  中国中央病院病理部

書誌事項

タイトル別名

• Reactive Lymphoid Hyperplasia of the Liver in a Patient with Preoperatively-diagnosed Metastatic Liver Cancer from Rectal Cancer

抄録

症例は77歳の女性で，血便を主訴に近医を受診した．精査にて直腸癌を指摘され，2014年8月に直腸癌に対して手術施行された．この術前より肝腫瘤を指摘されていたため，切除目的に当科紹介となった．腹部造影CTでは肝臓S8にring enhancementを伴う11 mm大の結節影を認めた．Ethoxybenzyl-MRI（EOB-MRI）ではT1 強調像で低信号，T2強調像で高信号，拡散の低下を認め，肝細胞相で低信号を呈した．同病変はFDG-PETにても集積の亢進を認めたため，転移性肝癌に矛盾しない所見であり，術前診断は直腸癌同時性肝転移とした．手術はS8の肝部分切除術を施行した．病理組織学的検査ではreactive lymphoid hyperplasia（以下，RLHと略記）とされた．肝臓に発生したまれなRLHを経験したため，報告する．

収録刊行物

• 日本消化器外科学会雑誌

  日本消化器外科学会雑誌 49 (7), 633-640, 2016

  一般社団法人 日本消化器外科学会

キーワード

• reactive lymphoid hyperplasia
• 肝切除
• 転移性肝癌

詳細情報

• CRID: 1390001204918925952
• NII論文ID: 130005166032
• DOI: 10.5833/jjgs.2015.0184
• ISSN: 13489372
• ISSN: 03869768
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjgs/49/7/49_2015.0184/_pdf
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2016398076
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可