高齢級のクリやミズナラを主体とした林分の萌芽枝の消長と実生の発生

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タイトル別名
  • Disappearance and occurrence of sprouts and seedlings of old-aged oak trees

抄録

過去に薪炭林として利用されてきたナラ類を主体とした里山の広葉樹林は放置されたことで高齢化しているが,近年大径材の利用やバイオマス燃料としての需要の高まりを背景として更新を進める動きが出てきている。一般的にナラ類は,高齢になると萌芽更新が難しいと言われているが,クリやミズナラでは,どの程度の樹齢まで萌芽更新が可能であるか,高齢級での伐採方法の違いが萌芽枝の発生や消長にどの程度影響するのかは定かではない。そこで本調査では,伐採方法の異なる林分において,クリとミズナラの萌芽枝の発生と消長について調査を行った。調査地は,標高1,600mに位置する松本市本郷県有林内のクリ及びミズナラを主体とする林分とした。本数間伐率3割の点状間伐を実施した林分と,皆伐林分において,それぞれ伐採時樹齢40~60年生のクリとミズナラの萌芽枝の発生本数,各株における最大萌芽枝長及び発生位置を調査した。その結果,萌芽枝の発生本数については間伐区と皆伐区に差が見られなかったが,伐採後1成長期経過した最大萌芽枝長は皆伐区が有意に長かった。また,最大萌芽枝の発生位置は,「伐り口」,「中間部」,「地際」のうち地際が最も多かった。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680682128128
  • NII論文ID
    130005166698
  • DOI
    10.11519/jfsc.127.0_525
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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