高濃度ゲルライトを含む培地上で成熟したヤクタネゴヨウ不定胚からの効率的な植物体再生

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タイトル別名
  • Efficient plant regeneration from somatic embryos of Yakutanegoyou after maturation with high concentration of Gelrite<sup>®</sup>

抄録

【目的】不定胚による個体再生系は、極めて優れた増殖系の一つである。しかし、樹種により植物体再生率に大きな違いがみられる点が問題となっている。ヤクタネゴヨウについても、不定胚は効率的に得られるが、その後の発芽率と植物体再生率は低い。今回は、ヤクタネゴヨウの不定胚を、高濃度ゲルライト添加培地上で誘導した場合の発芽率と、植物体再生効率を調べた。【方法】ポリエチレングリコール(PEG)添加法(対照)および高濃度ゲルライト添加法の二つの不定胚誘導法によって形成した成熟不定胚を、1/2EM固形発芽用培地上で培養した。培養開始6週目に発芽率、12週目に植物体再生率について調べた。【結果】PEGを添加した培地上で成熟した不定胚の発芽率は41%程度の値にとどまったのに対して、高濃度ゲルライトを添加した培地上で成熟した不定胚は81%の高い発芽率を示した。発芽後の植物体再生率については、PEG添加法の場合は33%、高濃度ゲルライト添加法の場合は80%の結果となった。PEGを含まない高濃度ゲルライトの培地への添加は、ヤクタネゴヨウ不定胚の発芽促進に有効であることが明らかになった。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680682133120
  • NII論文ID
    130005166721
  • DOI
    10.11519/jfsc.127.0_538
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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