ゴム農園に導入されたカバープランツ<i>Mucuna brateata</i>の現存量と施肥効果

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Dry matter and nutrient biomass of <i>Mucuna bracteata</i> introduced as a cover plant of rubber plantation

抄録

インドネシアのゴム農園では、カバープランツとしてムクナを導入し、除草に伴う薬剤や労力の削減に成果をあげてきた。ムクナはマメ科のつる植物で根粒菌による窒素固定を行うため、除草効果に加え施肥効果も大きいと考えられる。本研究では、ムクナの現存量と林齢との関係から養分貯留量の推移を明らかにすること、及びリターによる林地への養分供給量を明らかにすることを目的とした。北スマトラ州のゴム農園において林齢の異なる41林分でムクナの現存量を調査した。このうち12林分で根を含めた全現存量、29林分で地上部重と林床の光環境、3林分で器官と土壌の養分含量を測定した。また、林齢の異なる5林分でリター量を1年間測定した。現存量は植栽後1年で7~8t/haまで増加した後、急激に低下し、約10年で林床から消滅した。10年生の相対光強度は約20%であった。リター量は2年生林分が最大で、林齢とともに急激に低下し、3年生以降で差はみられなかった。以上より、ムクナは短期間で現存量を増加させて多量の養分を体内に蓄積し、長期間にわたりゴム農園に養分を供給し続ける働きがあることが明らかにされた。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680682134272
  • NII論文ID
    130005166724
  • DOI
    10.11519/jfsc.127.0_536
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ