アカシア植林地における景観要素が木材の分解過程に及ぼす影響
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- 山下 聡
- 徳島大学
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- Mohamad Nafri Ali
- Forest Department, Sarawak
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- 石井 励一郎
- 総合地球環境学研究所
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- Paulus Meleng
- Forest Department, Sarawak
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- Fatimah Bte Mohammad
- Forest Department, Sarawak
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- 市岡 孝朗
- 京都大学大学院人間・環境学研究科
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- 竹松 葉子
- 山口大学農学部
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- 岡部 貴美子
- 森林総合研究所森林昆虫研究領域
書誌事項
- タイトル別名
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- Effect of landscape factors on decomposition process of wood cubes in Acacia plantation forest
抄録
東南アジア熱帯地域では,広大なアカシア植林地が造成されているが,アカシア林と自然林では木材分解の速度が異なることが報告されている。本研究では,アカシア林と自然林の配置によって,アカシア林内の木材分解者の出現頻度が異なり,その結果,アカシア植林地内での木材分解速度が周辺の森林タイプによって影響を受けるという仮説を検討した。2013年6月下旬にマレーシア国サラワク州ビンツル市郊外のアカシア植林地内のアカシア林15林分と自然林5林分にXylopiaの木片70個を設置し,2014年11月までに計7回,回収した。木片は設置前と回収後に乾燥重量を測定し,これにより各林分における分解定数を推定した。回収後の木片については,材食性昆虫による食痕と白色腐朽の有無を調べた。また,設置場所を中心とした半径100mから3000mの同心円内に含まれるアカシア植林地と自然林の面積を推定し,各林分における食痕や白色腐朽の頻度,分解速度との関係を調べた。その結果,半径1000m内の自然林の面積と分解速度および食痕の頻度の間に負の相関関係が認められた。このことから,昆虫による材食の効果が分解速度に影響を及ぼしているものと考えられた。
収録刊行物
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- 日本森林学会大会発表データベース
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日本森林学会大会発表データベース 127 (0), 655-, 2016
日本森林学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205705685248
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- NII論文ID
- 130005167099
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可