経鼻内視鏡的アプローチにより切除した副鼻腔原発傍神経節腫の1例

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  • A CASE OF PARAGANGLIOMA OF THE PARANASAL SINUS OPERATED BY ENDOSCOPIC SINUS SURGERY

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抄録

傍神経節腫の頭頸部領域における好発部位は, 総頸動脈分岐部, 頸静脈窩及び鼓室などが知られているが, 鼻副鼻腔に発生するものは極めて少ない。 今回われわれは, 右副鼻腔より発生した傍神経節腫の1例を経験したので報告する。<br> 症例は66歳女性で, 主訴は右鼻閉, 膿性鼻漏であった。 鼻内所見上, 右鼻腔に充満する褐色のポリープ様病変を認め, 副鼻腔 CT, MRI 所見にて鼻腔, 篩骨洞に限局した腫瘤性病変が認められた。 経鼻内視鏡的アプローチにて腫瘍摘出術を施行し, 当院における病理組織学的検査にて傍神経節腫と診断した。 現在術後12ヵ月を経過しているが, 再発を認めていない。<br> 傍神経節腫は良性悪性の鑑別は極めて困難で, 局所再発, 転移をきたす可能性もあり, 今後も定期的な経過観察が必要である。

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