同名性半盲のみを呈した外側膝状体出血の1例

  • 時田 春樹
    脳神経センター大田記念病院リハビリテーション科
  • 金谷 雄平
    脳神経センター大田記念病院脳神経内科 現:広島大学神経内科
  • 下江 豊
    脳神経センター大田記念病院脳神経内科
  • 矢守 茂
    脳神経センター大田記念病院リハビリテーション科
  • 田川 皓一
    長尾病院高次脳機能センター
  • 栗山 勝
    脳神経センター大田記念病院脳神経内科

書誌事項

タイトル別名
  • Lateral geniculate body presenting only hemorrhage homonymous hemianopia—A case report

この論文をさがす

抄録

<p>症例は55歳の男性である.突然視野が狭くなり来院した.神経学的には相合性の右同名性半盲を認め,その他の神経徴候は認めなかった.脳画像で左外側膝状体に約1.6 mlの脳出血を認め,脳血管造影では出血の原因となるような血管異常はなく,前脈絡叢動脈,外側後脈絡叢動脈も末梢まで描出されていた.多血症を伴った高血圧があり,脂質異常症,喫煙,多量飲酒なども認められた.これまで8例の既報告例があり,同名性の半盲,上4分盲,下4分盲,水平性部分盲など多様であった.外側膝状体出血は当院2005年から2016年まで11年間の脳出血2,763例中1例のみであり,非常にまれである.</p>

収録刊行物

  • 臨床神経学

    臨床神経学 56 (11), 781-784, 2016

    日本神経学会

参考文献 (3)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ