サルコイドーシスを伴った食道癌の1例

DOI Web Site Web Site Web Site 参考文献9件 オープンアクセス
  • 久保 秀文
    独立行政法人地域医療機能推進機構徳山中央病院外科
  • 長岡 知里
    独立行政法人地域医療機能推進機構徳山中央病院外科
  • 多田 耕輔
    独立行政法人地域医療機能推進機構徳山中央病院外科
  • 宮原 誠
    独立行政法人地域医療機能推進機構徳山中央病院外科
  • 長谷川 博康
    独立行政法人地域医療機能推進機構徳山中央病院外科
  • 山下 吉美
    独立行政法人地域医療機能推進機構徳山中央病院病理

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Esophageal Carcinoma Associated with Sarcoidosis.
  • サルコイドーシス オ トモナッタ ショクドウガン ノ 1レイ
  • 症例報告 サルコイドーシスを伴った食道癌の1例
  • ショウレイ ホウコク サルコイドーシス オ トモナッタ ショクドウ ガン ノ 1レイ

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抄録

<p>症例は66歳男性.胸やけで近医を受診し精査・加療目的で当院を紹介された.中部食道に広範囲の扁平な隆起病変が存在し生検の病理検査で扁平上皮癌と診断された.両側肺門,縦隔,右鎖骨上窩,腹部大動脈右側にリンパ節腫大があり,右鎖骨上窩のリンパ節生検の病理検査で非乾酪性の肉芽腫が認められサルコイドーシスが示唆された.食道癌とサルコイドーシスの併存が疑われ,術前2コースのFP(Cisplatin+fluorouracil)療法を行ったが,その治療効果はNCと判断され,その後に食道亜全摘術が施行された.術後経過良好にて術後19病日目に軽快退院された.術後weekly FP(Nedaplatin+ fluorouracil)療法を5回追加投与した.食道癌とサルコイドーシスの併存やサルコイド反応を伴う食道癌はいずれも稀とされる.CTやPETにおける縦隔や肺門リンパ節の多発腫大・高集積はサルコイド反応や炎症性疾患が併存している場合もあり注意が必要である.またこれらを安易に癌のリンパ節転移と誤診し手術不能と判断するのは好ましくない.可能な限り術前にリンパ節生検で鑑別診断することが重要である.</p>

収録刊行物

  • 山口医学

    山口医学 64 (3), 205-211, 2015

    山口大学医学会

参考文献 (9)*注記

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