経済産業省プロジェクト「石油精製物質等の新たな化学物質規制に必要な国際先導的有害性試験法 の開発:ARCH-Tox」の計画概要
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- 小島 肇
- 国立医薬品食品衛生研究所 安全性予測評価部
書誌事項
- タイトル別名
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- Outline of a plan for Japanese Project “ARCH-Tox” for the future chemicals management policy: Research and development of in vitro and in vivo assays for internationally leading hazard assessment and test methods
抄録
化学物質の有害性を含む評価項目(発がん性、一般毒性、神経毒性等)毎の基準の統一化に向けた国連勧告(Globally Harmonized System of Classification and Labeling of Chemicals :GHS)により、各国における規制への導入が近年急速に進みつつある。このような多様な評価項目に対応した有害性評価を実施するニーズが急速に高まっている。しかし、これらの有害性評価項目に関しては信頼性が高く、かつ、効率的な評価技術は十分に確立されていない部分も多く、また一般的にヒト健康影響に関する有害性評価項目の多くは動物への反復投与試験等で数ヶ月から数年の期間を要するため、新たな規制導入による評価実施ニーズに答えられていない状況である。このため、多様な有害性評価項目に関する迅速で効率的な評価技術の開発を進めることは、国内の化学物質管理の円滑な実施に資するとともに、国際的なニーズにも対応するものであり、緊急性かつ必要性が高いものである。<br>本経済産業省のプロジェクトARCH-Toxでは、石油精製物質等の化学物質において、国際的なニーズがあり十分整備されていない多様な有害性評価項目のうち、肝毒性、腎毒性および神経毒性について、遺伝子発現変動解析の手法および培養細胞手法等による評価技術の確立を目的に平成23年から5年に渡って実施された。<br>具体的には、28日間反復投与試験の動物サンプルから取得した遺伝子発現変動データを活用して有害性を予測する手法の開発や、複数の in vitro試験法の開発及び迅速かつ効率的に実施できる有害性評価システム等を構築することを目標とし、研究開発計画に基づき実施された。本シンポジウムでは本プロジェクトの5年間の成果を報告し、その活用について提案するものである。<br>①反復投与毒性試験における遺伝子発現変動による発がん性等発現可能性情報の取得手法の開発<br>②肝臓毒性、腎臓毒性及び神経毒性 in vitro試験法の開発
収録刊行物
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- 日本毒性学会学術年会
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日本毒性学会学術年会 43.1 (0), W6-1-, 2016
日本毒性学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680525149952
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- NII論文ID
- 130005260971
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可