炎症性皮疹を伴う尋常性痤瘡に対する十味敗毒湯の治療効果の検討

書誌事項

タイトル別名
  • A Study on the Therapeutic Effect of <i>Jumihaidokuto</i> in Patients with Acne Vulgaris with Inflammatory Lesions
  • エンショウセイ ヒシン オ トモナウ ジンジョウセイザソウ ニ タイスル ジュウミハイ ドク ユ ノ チリョウ コウカ ノ ケントウ

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抄録

十味敗毒湯は化膿性皮膚疾患,湿疹,蕁麻疹などの適応を持つ医療用エキス製剤であり,皮膚疾患に幅広く用いられる処方として知られている。今回,炎症性皮疹を伴う尋常性痤瘡患者(42 例 83 部位)に対し外用薬と併用して十味敗毒湯を 4 週間以上投与したところ,皮疹重症度スコアは投与 2 週後より有意に改善した。また,部位別(額部・頰部・口周部・顎頚部・胸部・背部・躯幹)に検討したところ,額部および頰部の皮疹重症度スコアは投与 2 週後より有意に改善し,胸部,背部においても改善傾向を認めた。以上の結果から,尋常性痤瘡患者における十味敗毒湯の併用は顔面だけではなく,躯幹における炎症性皮疹を早期より改善することにより,QOL の向上に寄与しうる薬剤と考えられた。

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 78 (3), 270-273, 2016

    日本皮膚科学会西部支部

参考文献 (4)*注記

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