心因性味覚障害298例の臨床検討
書誌事項
- タイトル別名
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- Clinical analysis of 298 patients with psychogenic taste disturbance
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抄録
<p> 心因性味覚障害は抑うつ状態の一症状とされ, 現状では明確な診断基準はない. 今回我々は, 心因性味覚障害298例の患者背景, 随伴症状, 味覚機能, 唾液量, 心理テスト, 改善率について検討した. 比較対象は特発性又は亜鉛欠乏性味覚障害416例とした. 心因性では有意に女性に多く, 罹病期間が長い結果であった. 電気味覚検査で有意に閾値正常例が多く, 安静時唾液量は少ないが刺激時には保たれる傾向があった. SDS (Self-rating Depression Scale) は有意に正常例が少なく抑うつ状態が多かった. 改善率は心因性63.5%であり, 特発性または亜鉛欠乏性80.1%よりも不良であった. 今回の検討において, 心因性味覚障害の補助的診断に問診や味覚検査, 唾液量, SDS が有用であることが示唆された.</p>
収録刊行物
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- 口腔・咽頭科
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口腔・咽頭科 29 (2), 237-243, 2016
日本口腔・咽頭科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204425715712
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- NII論文ID
- 130005265158
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- ISSN
- 18844316
- 09175105
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可