全身性強皮症を併存した乳癌の1例

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タイトル別名
  • A Patient with Breast Cancer and Scleroderma
  • 症例 全身性強皮症を併存した乳癌の1例
  • ショウレイ ゼンシンセイ キョウヒショウ オ ヘイソン シタ ニュウガン ノ 1レイ

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抄録

全身性強皮症(systemic sclerosis:scleroderma)は,皮膚や内臓を含む諸臓器の線維化と血管内皮障害を特徴とする膠原病である.全身性強皮症では,健常者と比較し悪性腫瘍を高頻度に合併することが報告されている.今回,われわれは全身性強皮症を合併した乳癌症例を経験した.症例は53歳の女性.全身性強皮症加療中のCT検査で,左乳房外下(D)領域に不整形の腫瘤を認めた.針生検で左乳癌と診断し,手術(左乳房切除術およびセンチネルリンパ生検)を施行した.術後4カ月の補助療法(FEC療法)中に転移性肝腫瘍を認め,抗癌剤治療(AC療法)を施行.ホルモン療法(ANA,EXE)へ変更後,病勢が緩徐に進行し,UFT内服・ハラヴェン療法を施行.再度ホルモン療法を施行し,術後3.6年で原病死となった.全身性強皮症を合併した乳癌症例の治療法について,文献的考察を加えて報告する.

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参考文献 (9)*注記

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