高周波熱凝固法が著効した幻肢痛と断端痛

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タイトル別名
  • Radiofrequency thermocoagulation worked well for phantom limb pain and stump pain
  • 症例 高周波熱凝固法が著効した幻肢痛と断端痛
  • ショウレイ コウシュウハ ネツ ギョウコホウ ガ チョコウシタ ゲンシツウ ト ダンタンツウ

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抄録

幻肢痛・断端痛に,末梢神経高周波熱凝固法が著効した症例を経験した.症例は70歳代の女性.X-1年,仕事中に左前腕1/2より末梢を切断した.X年,失った手指の電撃痛と拳を固く握るような痛みを訴え,断端部にアロディニアを認めた.幻肢痛・断端痛と診断し,漢方薬や神経ブロックなどで治療した.X+1年6カ月,拳を握るような痛みは軽快したが,電撃痛と断端痛が残存した.超音波ガイド下正中神経高周波熱凝固法(80℃・180秒)を施行した.X+2年,幻肢電撃痛が激減し断端痛は消失した.幻肢痛に対する末梢神経高周波熱凝固法は神経腫由来の異常インパルスを遮断すると考えられる.本症例は,皮膚受容感覚に関連した痛み(電撃痛)を伴う幻肢痛・断端痛に対する,末梢神経高周波熱凝固法の有用性を示唆する興味深い1例である.

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