軟岩の浸水被害に対する変化過程の観察

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タイトル別名
  • Observation of geochemical change of soft rocks during subsidence

抄録

<p>近畿地方では近い将来、南海トラフ巨大地震が発生すると予測されており、津波による浸水被害が懸念される。東北地方での標本復元の経験に基づいて、被災した地質標本のうち、復元が困難である軟質岩試料の安定化処理法を確立できれば、津波被災に対して安全で確実な標本管理を構築できると考えられた。 本研究は、安定化処理法を開発する前段階として、浸水した軟質岩の受ける影響を解明することを目的に計画した。そのために、軟質岩を海水に浸水させた場合、どのような変化の過程を示すのか観察・分析を行った。 実験の結果、いずれの試料においても時間経過に伴い溶存成分が増加を続けた。また、塩水は超純水よりも軟岩との反応性に富むことがわかった。特にSiの濃度増加はイオン交換だけでは説明ができない。Mg, Mn, Feも同時的に溶出していることから、塩基性鉱物の溶解反応が進んでいることが示唆される。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680712476672
  • NII論文ID
    130005279827
  • DOI
    10.14862/geochemproc.63.0_11
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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