抽出クロマトグラフィーに用いる含浸吸着材への表面処理が吸着・溶離挙動に及ぼす影響

• 名越 航平

  芝浦工業大学大学院理工学研究科材料工学専攻

• 新井 剛

  芝浦工業大学工学部材料工学科

• 渡部 創

  日本原子力研究開発機構東海研究開発センター核燃料サイクル工学研究所サイクル工学試験部試験運転第一課

• 佐野 雄一

  日本原子力研究開発機構東海研究開発センター核燃料サイクル工学研究所サイクル工学試験部試験運転第一課

• 竹内 正行

  日本原子力研究開発機構東海研究開発センター核燃料サイクル工学研究所サイクル工学試験部試験運転第一課

• 佐藤 睦

  ジーエルサイエンス

• 及川 博史

  ジーエルサイエンス

書誌事項

タイトル別名

• Effect of Surface Treatment on Adsorption and Desorption Behavior of Impregnated Adsorbent for Extraction Chromatography

抄録

抽出クロマトグラフィーによる, 高レベル放射性廃液（High Level Liquid Waste: HLLW）からのマイナーアクチノイド（Minor Actinides: MA）分離・回収プロセスへの適用が期待される含浸吸着材の改良を目的として, 含浸吸着材の基体として用いる多孔性SiO₂粒子の表面極性が吸着・溶離性能に及ぼす影響について検討した。本研究では, 多孔性SiO₂粒子に種々の表面処理を施すことで表面極性を変化させたN,N,N’,N’-Tetraoctyl Diglycolamide（TODGA）含浸吸着材を作製し, 硝酸水溶液中におけるNd(III)の吸着・溶離挙動を評価した。多孔性SiO₂粒子の表面極性を変化させることで吸着分配係数, 吸着速度, 溶離性能の何れも顕著に変化することが確認された。このことから, 多孔性SiO₂粒子への表面処理は含浸吸着材の内部構造や極性を変化させ, 性能に影響を及ぼすことが明らかとなった。即ち, MA(III)の分離・回収プロセスに用いる含浸吸着材の最適化には, 細孔径, 粒子径だけでなく粒子の表面極性の制御が重要であることが示唆された。

収録刊行物

• 日本イオン交換学会誌

  日本イオン交換学会誌 28 (1), 11-18, 2017

  日本イオン交換学会

キーワード

• 表面処理
• 抽出クロマトグラフィー
• 含浸吸着材
• TODGA
• MA

詳細情報

• CRID: 1390282679411786496
• NII論文ID: 130005290045
• DOI: 10.5182/jaie.28.11
• ISSN: 18843360
• ISSN: 0915860X
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jaie/28/1/28_11/_pdf
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可