Raphal cord断裂により急性大動脈弁閉鎖不全症を来した大動脈二尖弁の1例

• 相田 健次

  西神戸医療センター循環器内科

• 木下 美菜子

  西神戸医療センター循環器内科

• 佐藤 信浩

  西神戸医療センター臨床検査部

• 吉開 友羽子

  西神戸医療センター循環器内科

• 山根 啓一郎

  西神戸医療センター循環器内科

• 吉野 直樹

  西神戸医療センター循環器内科

• 川戸 充徳

  西神戸医療センター循環器内科

• 江尻 純哉

  西神戸医療センター循環器内科

• 永澤 浩志

  西神戸医療センター循環器内科

• 小山 忠明

  神戸市立医療センター中央市民病院心臓血管外科

書誌事項

タイトル別名

• Acute severe aortic regurgitation due to rupture of a raphal cord on bicuspid aortic valve: a case report

抄録

症例は56歳の女性，主訴は胸部違和感．2週間前より咳嗽が出現し，胸部違和感と動悸を自覚したため当院を受診，精査加療目的に入院となった．来院時，脈圧の開大とSpO2の低下を認め，Levine III/VIの拡張期逆流性雑音を聴取した．胸部Ｘ線では，両側に肺うっ血，胸水貯留を認めた．心エコー図検査にて大動脈二尖弁（BAV）と重度の大動脈弁閉鎖不全症（AR）を認め，さらに弁尖に付着する索状構造物が見られたため，感染性心内膜炎（IE）を疑ったが，発熱はなく血液培養も陰性であった．重症ARによるうっ血性心不全で手術適応と判断し，他院にて大動脈弁置換術を施行した．術中所見ではrapheと連続する索状構造物（raphal cord）が断裂していた．急性ARの主な原因は，IEと急性大動脈解離であるが，今回，我々はraphal cordの断裂による急性ARを経験し，その診断に経胸壁および経食道心エコー検査が有用であったので報告する．

収録刊行物

• 超音波医学

  超音波医学 44 (1), 49-54, 2017

  公益社団法人 日本超音波医学会

キーワード

• raphal cord
• acute severe aortic regurgitation
• bicuspid aortic valve
• 3D transesophageal echocardiography

詳細情報

• CRID: 1390001205199505792
• NII論文ID: 130005292326
• DOI: 10.3179/jjmu.jjmu.a.78
• ISSN: 18819311
• ISSN: 13461176
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjmu/44/1/44_JJMU.A.78/_pdf
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可