片側巨脳症における半球離断術後の非罹患側の脳波経過と発達

  • 高橋 孝治
    国立精神・神経医療研究センター病院小児神経科
  • 中川 栄二
    国立精神・神経医療研究センター病院小児神経科
  • 竹下 絵里
    国立精神・神経医療研究センター病院小児神経科
  • 本橋 裕子
    国立精神・神経医療研究センター病院小児神経科
  • 石山 昭彦
    国立精神・神経医療研究センター病院小児神経科
  • 齋藤 貴志
    国立精神・神経医療研究センター病院小児神経科
  • 小牧 宏文
    国立精神・神経医療研究センター病院小児神経科
  • 須貝 研司
    国立精神・神経医療研究センター病院小児神経科
  • 北 洋輔
    国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所知的障害研究部
  • 高橋 章夫
    国立精神・神経医療研究センター病院脳神経外科
  • 大槻 泰介
    国立精神・神経医療研究センター病院脳神経外科
  • 佐々木 征行
    国立精神・神経医療研究センター病院小児神経科

書誌事項

タイトル別名
  • Electroencephalographic Change of Non-affected Side of Hemimegalencephaly and Developmental Progress after Hemispherotomy

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抄録

<p>片側巨脳症は、出生後早期から早期乳児てんかん性脳症などの難治性てんかんを認め、最重度の精神運動発達遅滞を呈することが多い発達予後不良の疾患である。薬物療法が無効のため生後早期に大脳半球離断術が行われることが多い。術後の経過中に、てんかん発作が消失しても非罹患側に脳波異常の出現を認めることがある。半球離断術によりてんかん発作が消失した症例を対象に、非罹患側の経時的脳波変化と発達月齢、発達指数との関係について後方視的に検討した。片側巨脳症の半球切除術後でてんかん発作の消失した症例では、術後の発達指数は全例で低下傾向だったが、発達月齢は運動・言語発達とも全例で緩徐ながら伸びていた。術後の発達は、発達指数よりも発達月齢で評価した方が、術後臨床的に発達を認める実態を把握しやすい。また経過中に非罹患側の突発活動が出現することがあり、その増加率が高いと表出性言語発達が遅滞する可能性が示唆された。</p>

収録刊行物

  • てんかん研究

    てんかん研究 34 (3), 619-627, 2017

    一般社団法人 日本てんかん学会

参考文献 (15)*注記

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