卵巣様間質を持つS状結腸原発粘液性嚢胞腺腫の1例

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タイトル別名
  • Mucinous Cystic Neoplasm with Ovarian-like Stroma of the Sigmoid Colon—A Case Report—
  • 症例 卵巣様間質を持つS状結腸原発粘液性囊胞腺腫の1例
  • ショウレイ ランソウ ヨウ カンシツ オ モツ Sジョウ ケッチョウ ゲンパツ ネンエキセイノウホウセン シュ ノ 1レイ
  • Mucinous Cystic Neoplasm with Ovarian-like Stroma of the Sigmoid Colon—A Case Report—

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抄録

症例は60歳,女性.腹痛精査目的のCTで偶発的にS状結腸に腫瘍性病変を指摘された.CT,MRI検査では,S状結腸壁内の嚢胞性腫瘍は造影効果を有する不整な隔壁によって複数の腔に分割され,多房性嚢胞性病変を疑わせる所見であった.S状結腸切除術を施行した.腫瘍はS状結腸壁内の7×5×3cmの多房性嚢胞性病変で,嚢胞内容は粘液であった.病理組織学的所見では高円柱状の上皮細胞で被われた多胞性嚢胞性病変であり,上皮下には短紡錘細胞を混じた卵巣様間質を認めた.免疫染色で卵巣様間質細胞は,エストロゲンレセプター・プロゲステロンレセプター・インヒビンに陽性を示し,S状結腸原発粘液性嚢胞腺腫と診断された.卵巣様間質を持つ粘液性嚢胞腫瘍は,膵・肝以外の報告は稀で,結腸での報告はない.今回,明瞭な卵巣様間質を持つS状結腸原発粘液性嚢胞腺腫の1例を経験したので,文献的考察を加えて報告する.

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