抗リウマチ薬により長期間にわたりインスリン必要量が低下した緩徐進行1型糖尿病

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  • A Case of Slowly Progressive Type 1 Diabetes Mellitus With Reduced Insulin Requirement During the Administration of Disease-Modifying Anti-Rhuematic Drugs

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抄録

<p>症例は53歳女性.2002年関節リウマチを発症.2004年3月高血糖を指摘,8月空腹時血糖238 mg/dL,HbA1c13.1 %のため当院受診.抗GAD抗体,抗IA-2抗体陽性のため緩徐進行1型糖尿病と診断し,インスリン治療を開始.2006年2月レフルノミド開始後より23単位/日のインスリン必要量が低下,2007年6月TNFα阻害薬であるインフリキシマブ開始後に低血糖が頻発した.2008年12月インフリキシマブ療法を終了し,メトトレキサートとレフルノミドの併用,2015年4月さらにアダリムマブの併用を追加しているが,インスリン必要量は進行性に減少し,2015年8月11単位/日でHbA1c 5.8 %である.長期にわたりインスリン必要量が低下した要因として早期のインスリン療法やTNFα阻害薬,免疫調整剤等の抗リウマチ薬によるβ細胞保持の可能性が考えられた.</p>

収録刊行物

  • 糖尿病

    糖尿病 60 (1), 25-29, 2017

    一般社団法人 日本糖尿病学会

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