クマ剥ぎによるヒノキの被害と腐朽の進行

書誌事項

タイトル別名
  • Characteristics of bark-stripping of Hinoki cypress (<I>Chamaecyparis</I> obtusa) trees by Japanese black bear (<I>Ursus thibetanus japonicus</I>) and development of wood decay
  • クマ ハギ ニ ヨル ヒノキ ノ ヒガイ ト フキュウ ノ シンコウ

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抄録

本研究では,栃木県北部に位置する宇都宮大学船生演習林を対象に,クマ剥ぎを受けたヒノキの被害実態を調査し,剥皮部の腐朽の進行について考察した。ヒノキの本数被害率は0.6%であり,被害時の林齢は11~93年であった。ヒノキの被害木の平均胸高直径は25.3 cmであり,被害木の胸高直径は,健全木のものよりも大きい値を示した。剥皮最大高は1.5~2.0 mが多く,剥皮率は10~30%が多かった。剥皮部表面の腐朽度,ピロディン打ち込み深さは剥皮後の経過年数とともに増加し,応力波伝播速度は減少した。被害を受けたヒノキでは,表面腐朽が被害後10年目に著しく進行するが,内部腐朽は不明瞭な傾向を示した。

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参考文献 (6)*注記

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