左手背に発症したmetaplastic carcinoma(carcinosarcoma)の1例

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タイトル別名
  • A case of metaplastic carcinoma (carcinosarcoma) on the dorsal aspect of the left hand

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抄録

<p>65歳,男性。2007年左示指MP関節背面に紅色小結節が出現。2013年11月近医で全摘出,全層植皮術を受け,病理でBowen病と診断された。2015年5月に再発したため再受診。液体窒素療法を受けたが急激に拡大するため,8月当科紹介受診。生検の病理所見で紅斑部はBowen病,腫瘤部は肉腫様の所見であったため,2 cmマージンで筋膜を含め全摘出術,前腕橈側皮弁および分層植皮術を行った。全摘標本の病理検査で,紅斑部では表皮全層に異型ケラチノサイトがみられ,核分裂像,clumping cellが散見される。真皮内にも異型細胞が胞巣状に浸潤。腫瘤の充実部では表皮に異型細胞はなく,真皮全層に紡錘形の異型細胞が孤立性または小胞巣状に浸潤し,核分裂像や脂肪細胞様細胞,類骨様の好酸性基質を混じる。上皮成分と肉腫様成分から成ることからmetaplastic carcinoma(carcinosarcoma)と診断した。皮膚原発の本症は稀であるため文献的考察を加え報告する。</p>

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参考文献 (3)*注記

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