ZonisamideによるLewy小体型認知症の行動・心理症状への効果の検証 ―有効性探索試験―

DOI
  • 鷲見 幸彦
    認知症臨床研究・治験ネットワーク 国立長寿医療研究センター神経内科
  • 伊藤 健吾
    認知症臨床研究・治験ネットワーク 国立長寿医療研究センター治験・臨床研究推進センター
  • 東海林 幹夫
    認知症臨床研究・治験ネットワーク 弘前大学医学部脳神経内科
  • 羽生 春夫
    認知症臨床研究・治験ネットワーク 東京医科大学高齢診療科
  • 尾内 康臣
    認知症臨床研究・治験ネットワーク 浜松医科大学メディカルフォトニクス研究センター
  • 片山 禎夫
    認知症臨床研究・治験ネットワーク 川崎医科大学(現片山内科クリニック)
  • 渡辺 千種
    認知症臨床研究・治験ネットワーク 広島西医療センター神経内科
  • 鈴木 啓介
    認知症臨床研究・治験ネットワーク 国立長寿医療研究センター治験・臨床研究推進センター

書誌事項

タイトル別名
  • The efficacy of Zonisamide for behavioral and psychological symptoms of dementia in dementia with Lewy bodies : ―randomized single–blind placebo–controlled multicenter trial―

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抄録

<p>【目的】Lewy小体型認知症(DLB)患者の行動・心理症状(BPSD)に対するzonisamide(ZNS)の有効性について,単盲検プラセボ対照試験による探索試験を行った.【対象】2005年DLB国際ワークショップの診断基準でほぼ確実なDLB.プラセボ群7例 ZNS群6例【方法】ZNS100mgまたはプラセボ投与開始後2週及び4週目のNPIを主要評価項目として,投与開始後2週及び4週目のMMSE,NPI–Q及び投与開始後4週目のUPDRSのpart3を副次評価項目として検討した.【成績】両群の初期値に差はみられなかった.主要評価項目,副次評価項目のいずれにおいても有意差はみられなかったが,NPI総合得点の変化量をみると改善傾向を示していた.有害事象はZNS群1例で投与4週後幻覚,食欲不振がみられたのみであった.</p><p>
【結論】症例数が少なく,統計学的有意差は得られなかったが,例数を増やして用量設定試験を試みる必要がある.</p>

収録刊行物

  • 神経治療学

    神経治療学 33 (4), 566-571, 2017

    日本神経治療学会

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