OMAAVの臨床像

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • The Clinical Features of Otitis media with ANCA associated vasculitis (OMAAV)
  • -全国アンケート調査から-

抄録

今回、我々は全国の耳鼻咽喉科を対象にANCA関連血管炎性中耳炎 (OMAAV) に対するアンケート調査を実施し症例を集積し、OMAAVの臨床像を検討したので報告する。<br>自施設を含む、全国の耳鼻咽喉科、123施設に対しOMAAVについてアンケート調査を行った。その結果、65施設、297症例の詳細が得られた。男性86例、女性211例で、年齢は13歳から89歳、年齢中央値は67歳であった。初診時にOMAAV診断基準の確実例が241例 (82%) であり、疑い例が22例 (7%)、非適合例が31例 (11%) であった。初診時の病変部位では、耳294例 (97%)、鼻95例 (32%)、その他上気道24例 (6%)、肺80例 (27%)、腎55例 (18%) であった。また、OMAAVの特徴である、顔面神経麻痺、肥厚性硬膜炎を初診時に伴っていたものはそれぞれ、54例 (18%)、44例 (15%) であった。生命予後については、原病死4例、治療関連死4例を認め、経過の詳細が判明している287例中8例 (2.8%) が死亡していた。また、OMAAVと耳症状を伴わない多発血管炎性肉芽腫症 (GPA) の比較では、OMAAVでは初診時に耳症状を伴わないGPAより顔面神経麻痺、硬膜炎が多く、検査ではMPO-ANCA陽性例が多かった。これらから、2013年に提案されている診断基準 (案) の修正を行った。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001204772772736
  • NII論文ID
    130005398765
  • DOI
    10.11289/otoljpn.25.183
  • ISSN
    18841457
    09172025
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ