肺分画症を合併した成人型Scimitar 症候群に対して施行した経カテーテル動脈塞栓術

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  • Transcatheter Arterial Embolization in an Adult Case of Scimitar Syndrome with Pulmonary Sequestration

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抄録

<p>要旨:Scimitar 症候群は部分肺静脈還流異常症の一亜型であり,発症率は先天性心疾患の0.1~0.5%とされている.肺分画症や心奇形,横隔膜奇形などの合併奇形が多く,幼少期に発症する場合もあるが成人期まで無症状で経過することもある.症例は20 歳女性.喀血を主訴に近医受診.胸部造影CT で右肺下葉の低形成,心臓の右方偏位,右下横隔動脈から右肺下葉への異常流入血管,右肺静脈から下大静脈へ還流するScimitar vein を認め,肺分画症を合併したScimitar 症候群と診断された.その他の合併奇形はなかった.肺動脈圧:22/10 mmHg,肺体血流比(Qp/Qs):1.9,シャント率:50%で心不全症状がないこと,また若年女性に対する審美的問題を考慮し,喀血の原因と考えられる異常流入動脈の経カテーテル塞栓術を施行した.施術後喀血はなく,術後5 年現在まで無症状で経過している.</p>

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