四重複癌の1つとして外科切除した末梢型肺粘表皮癌の1例

  • 西川 仁士
    地方独立行政法人広島市立病院機構広島市立広島市民病院呼吸器外科
  • 中村 龍二
    地方独立行政法人広島市立病院機構広島市立広島市民病院呼吸器外科
  • 荒木 恒太
    地方独立行政法人広島市立病院機構広島市立広島市民病院呼吸器外科
  • 岡田 真典
    地方独立行政法人広島市立病院機構広島市立広島市民病院呼吸器外科
  • 藤原 俊哉
    地方独立行政法人広島市立病院機構広島市立広島市民病院呼吸器外科
  • 松浦 求樹
    地方独立行政法人広島市立病院機構広島市立広島市民病院呼吸器外科

書誌事項

タイトル別名
  • Surgical resection of a peripheral mucoepidermoid carcinoma of the lungs that presented as a quadruple cancer in a single patient: A case report

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抄録

<p>背景.肺粘表皮癌は肺癌の中でも稀であるが,多くは中枢側肺野に見られ,他癌の重複の報告もある.今回,四重複癌の1つとして末梢肺野に発生した肺粘表皮癌を切除した極めて稀な1例を経験したので報告する.症例.73歳男性,盲腸癌に対して回盲部切除,喉頭癌に対して化学放射線療法,肝細胞癌に対して肝外側区域切除術を受けた既往がある.今回は咳嗽,喀痰を主訴に当院を受診.胸部CTで右肺S6末梢に7 mm大の小結節を指摘,以後14 mmに増大傾向を認めた.上記3つの癌のいずれかからの肺転移が疑われ,胸腔鏡下右肺下葉楔状部分切除術を施行した.病理組織学的検査では,高悪性度粘表皮癌pT1aN0M0 stage IAと診断された.術後8ヵ月現在,無再発で通院経過観察中である.結論.肺粘表皮癌の治療後は転移再発のみならず,次なる重複癌の発生の可能性も視野に入れた厳重な経過観察を要すると思われた.</p>

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参考文献 (13)*注記

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