大腸癌周術期発症の肺血栓塞栓症診断に可溶性フィブリンモノマー複合体(SFMC)測定が有用であった1例

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タイトル別名
  • Case of a Patient Undergoing Colon Cancer Surgery in Whom Plasma Soluble Fibrin Monomer Complex Measurement Proved Useful for the Diagnosis of Pulmonary Embolism

抄録

<p>消化器外科周術期において静脈血栓塞栓症(以下,VTE)に対するスクリーニングや予防処置に対する意識が高まっている。今回,可溶性フィブリンモノマー複合体(以下,SFMC)の異常高値持続が肺血栓塞栓症(以下,PTE)早期発見の契機になった症例を経験した。症例は70歳代男性。上行結腸癌手術の麻酔導入時に血圧,酸素飽和度低下を認めたがカテコラミン投与などで改善し手術遂行した。術中のSFMCが129.8μg/mLと高値でVTEを疑ったが,経食道心エコーではPTEを示唆する所見はなく手術続行した。術終了時SFMCが361.6μg/mLとさらに上昇したため造影CT検査を施行したところ左大腿静脈,右肺動脈に血栓を認めPTEと診断した。IVC filterを留置し翌日より抗凝固療法を開始,以後軽快し術後31日目に退院した。SFMCの測定・異常高値はPTE早期発見の有用な検査になり得ることが示唆された。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282679715459712
  • NII論文ID
    130005462648
  • DOI
    10.11231/jaem.36.1243
  • ISSN
    18824781
    13402242
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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