シニア男性の「健全な食生活の自立」を目指した食育プログラムの有効性の検討

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書誌事項

タイトル別名
  • The effect on the food education program for the senior male aiming at "the independence of the healthy dietary life"
  • ~タブレット端末を利用した調理ガイドシステムの有効性~
  • ~ By using the cooking navigation system ~

抄録

目的 60歳以上のシニア男性を対象に「健全な食生活の自立」を目指して、調理ガイドシステムを利用した調理実習と食育講義から構成した食育プログラムを実施し、その有効性を検討する事を目的とした。 <br> 方法 30名のシニア男性(平均年齢68.5±5.2歳)を対象に全6回の食育講座を実施した。調理実習には調理ガイドシステムを搭載したタブレット端末を利用した。講義は「料理する事の効用」「健全な食生活とは」や、特に「バランスの良い献立」作成には、当研究室で開発した「献立作成ゲーム」を利用した。また、調理初心者6名には、約1か月間タブレットを貸与し、調理ガイドシステムの調理習慣化に対する有効性も検証した。 結果 講座出席率は約9割と高く、自宅での調理を促す課題提出率も7割以上であった。「自宅での調理頻度」は、実施前「調理頻度がない、あまりない」と答えた者が40.0%であったが、実施後は7.4%と減少し、調理の習慣化が認められた。約7割の参加者で調理技術の上達が見られ、「バランス食の理解」も、ほぼ全員が「理解が深まった」と答えた。ガイドシステムによる自宅での調理も4名の実施者が「非常に役立った」と答えており、調理初心者にとって、本ガイドシステムの有用性が示唆された。これらの事より、本プログラムは、シニア男性の「健全な食生活実践能力」の獲得に寄与したと考えられた。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205560769792
  • NII論文ID
    130005470340
  • DOI
    10.11428/kasei.66.0_186
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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