次世代育種に向けて林木遺伝資源の視点から何を考える必要があるか?
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- 岩泉 正和
- 森林総合研究所林木育種センター関西育種場
書誌事項
- タイトル別名
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- What we should consider about Next-Generation Breeding from a viewpoint of Forest Tree Genetic Resources?
抄録
育種対象樹種であるスギ、ヒノキ、マツをはじめ林木は概して他殖性であり、精英樹選抜育種事業等により野外集団から選抜された育種集団を基にして次世代育種を進めて行く上では、世代の積み重ねに伴う近交係数の上昇に起因する遺伝的劣化等の危険性を考慮する必要がある。そのため林木では、次世代育種集団の遺伝的多様性を補填できるよう、これまでの選抜段階の集団を遺伝資源として整備しておくことが不可欠である。林木遺伝資源を効率的に機能させるためには、樹種の特性や利用の可能性等に基づき資源をグレード化し、それに応じた保存形態を適用すると同時に、利用時に目的に応じた遺伝資源の選択を可能とするため、遺伝的変異や必要な特性を評価し情報化しておくことが有効である。<br>本報告ではアカマツとクロマツを例にあげる。同属でともに抵抗性育種事業が推進されているが、資源形態(天然資源率等)や生態的特性、ニーズ等が大きく異なる。これらの樹種で抵抗性等を選抜されてきた遺伝資源について、バックアップとして必要な集団サイズやそれに応じた資源のグレーディング、保存や特性評価について議論する。
収録刊行物
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- 日本森林学会大会発表データベース
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日本森林学会大会発表データベース 125 (0), 810-, 2014
日本森林学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680685781120
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- NII論文ID
- 130005474821
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可