<b>難治性疼痛に対して大烏頭煎を使用した3症例，</b><b>および煎液中と血清中のアコニチン類濃度の検討</b>

DOI Web Site Web Site 参考文献4件
  • 伊関 千書
    福島県立医科大学会津医療センター漢方医学講座
  • 藤田 友嗣
    岩手医科大学救急医学講座/岩手医科大学高度救命救急センター薬物毒物検査部門
  • 佐橋 佳郎
    福島県立医科大学会津医療センター漢方医学講座
  • 金子 明代
    帯津三敬病院漢方内科
  • 鈴木 朋子
    福島県立医科大学会津医療センター漢方医学講座
  • 竹重 俊幸
    福島県立医科大学会津医療センター緩和ケア科
  • 古田 大河
    福島県立医科大学会津医療センター漢方医学講座
  • 鈴木 雅雄
    福島県立医科大学会津医療センター漢方医学講座
  • 遠藤 重厚
    盛岡友愛病院
  • 三潴 忠道
    福島県立医科大学会津医療センター漢方医学講座

書誌事項

タイトル別名
  • <b>Three Cases with Intractable Pain Treated with a Dose of Daiuzusen, and an Analysis of Aconite Concentrations in Prescriptions and Patientsʼ </b><b>Serum</b>
  • 臨床報告 難治性疼痛に対して大烏頭煎を使用した3症例,および煎液中と血清中のアコニチン類濃度の検討
  • リンショウ ホウコク ナンチセイ トウツウ ニ タイシテ ダイ ウトウセン オ シヨウ シタ 3 ショウレイ,オヨビ センエキ チュウ ト ケッセイ チュウ ノ アコニチンルイ ノウド ノ ケントウ

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抄録

<p>2013年に当施設では，45歳女性，76歳男性，80歳男性の3例の難治性疼痛に対し，大烏頭煎（烏頭0.5—2g）を頓服させ，数分以内に疼痛緩和しえた。3症例で，裏寒の存在が共通した。煎液中と45歳女性における大烏頭煎内服後の血清中アコニチン類濃度を液体クロマトグラフ質量分析装置により測定した。大烏頭煎のアコニチン類含有量は烏頭1g当たり換算で，aconitine1.28μg，mesaconitine2.31μg，hypaconitine92.89μgであり，通脈四逆湯に比べ5—35倍であった。大烏頭煎頓服1時間後に血清中アコニチン類濃度のピークが認められた（hypaconitine 1.11ng/mL）。大烏頭煎頓服後の即効性からは，経粘膜吸収の機序が想定されるものの，少なくとも烏頭・附子剤の安全な運用を検討する際には，アコニチン類の血清中濃度が一助となる。</p>

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