抑うつと刺激の感情価が検索誘導性忘却に及ぼす影響

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タイトル別名
  • The effects of dysphoria and emotional stimuli on retrieval-induced forgetting

抄録

本研究の目的は,抑うつと刺激の感情価による検索誘導性忘却の差異を検討することであった。健康な大学生・大学院生37名を対象に,検索経験パラダイムと質問紙調査を実施した。検索経験パラダイムでは,条件ごとに正再生率を測定した。群,感情価,リストの種類の3要因分散分析の結果,交互作用は有意ではなかった。また,感情価ごとに群とリストの種類の2要因分散分析の結果,リストの種類の主効果は有意であり,ネガティブ刺激では検索誘導性忘却は生じなかったが,ニュートラル刺激では検索誘導性忘却が生じた。この結果から,検索誘導性忘却は抑うつの認知的反応として生じる可能性があることと,感情価によって検索誘導性忘却が示す抑制に差異が生じる可能性があることについて考察された。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205676183680
  • NII論文ID
    130005488915
  • DOI
    10.14875/cogpsy.2015.0_109
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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