分布型流出モデルとT-SAS法による山体地下水の流出寄与率推定

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タイトル別名
  • Estimation of mountainous groundwater contribution with a distributed rainfall-runoff model and T-SAS method

抄録

近年の森林水文学の観測知見は、風化花崗岩などの地質を有する山地流域において、基岩中に地下水体が存在していること、それが降雨に対して比較的早い応答を示すことを明らかにしてきた。また地下水の変動は、森林流域の主要な降雨流出過程である飽和側方流の挙動にも影響を及ぼすことが示唆されている。本研究は山体地下水の流動を簡潔に表現する分布型流出モデルに、時空間起源追跡法(T-SAS法)を適用することによって、六甲山地の風化花崗岩の流域における河川流出量のうち、どの程度の割合が山体地下水によって供給されているかを数値シミュレーションで推定する。モデルの妥当性を流量ハイドログラフ、地下水位の変動、流出の同位体比によって検証したうえで、山体地下水の寄与率を推定した結果、2011年の年間流出量のうち51±9%が山体地下水によって供給されていると推定された。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680688368128
  • NII論文ID
    130005491847
  • DOI
    10.11520/jshwr.28.0_100038
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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