大腿筋膜張筋弁を用いて修復を行った巨大鼠径ヘルニアの1例

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タイトル別名
  • A Case of Huge Inguinal Hernia Treated with a Pedicled Tunnelled Tensor Fascia Lata Flap
  • 症例 大腿筋膜張筋弁を用いて修復を行った巨大鼠径ヘルニアの1例
  • ショウレイ ダイタイキンマクチョウキンベン オ モチイテ シュウフク オ オコナッタ キョダイ ソケイ ヘルニア ノ 1レイ

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抄録

症例は71歳,男性.既往歴:12年前に直腸癌に対して骨盤内臓全摘術施行.8年前より右の鼠径ヘルニアと傍尿路ストマヘルニアを認め,増大傾向にあったが術中の癒着剥離による腸管損傷・メッシュ感染などを危惧して経過観察としていた.2週前からの左側腹痛と嘔吐を主訴に外来を受診し,S状結腸憩室炎に伴う狭窄・腸閉塞を認めた.人工肛門に減圧チューブを挿入し,抗生剤投与を行うも結腸の通過障害が改善ないため,結腸狭窄と2箇所のヘルニアに対して手術を行った.結腸狭窄に対してはS状結腸切除と人工肛門造設を行い,傍ストマヘルニアは腹直筋鞘の直接縫合を行い修復した.右鼠径ヘルニアに対しては,自家組織(外側大腿筋膜張筋弁)を用いたヘルニア修復を行った.術後経過は,大腿創部の小範囲の皮膚壊死を認めたが重大な合併症をなく経過した.現在,術後9カ月経過し再発を認めていない.

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