平成27年関東・東北豪雨時における河川流域スケールでの放射性Csの流出実態

  • 林 誠二
    国立研究開発法人国立環境研究所 福島支部
  • 辻 英樹
    国立研究開発法人国立環境研究所 福島支部
  • 伊藤 祥子
    国立研究開発法人国立環境研究所 福島支部
  • 錦織 達啓
    福島県環境創造センター 研究部
  • 保高 徹生
    国立研究開発法人産業総合技術研究所 地質調査総合センター 地圏資源環境研究部門 地圏環境リスク研究グループ

書誌事項

タイトル別名
  • EXPORT OF RADIOACTIVE CESIUM IN AN EXTREME FLOODING EVENT BY TYPHOON ETAU
  • ヘイセイ 27ネン カントウ ・ トウホク ゴウウジ ニ オケル カセン リュウイキ スケール デ ノ ホウシャセイ Cs ノ リュウシュツ ジッタイ

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抄録

平成27年関東・東北豪雨による福島第一原発事故を由来とする放射性Csの移動実態把握を目的として,福島県浜通り地方河川の宇多川水系の森林渓流(森林小流域),ダム放流水(ダム湖流域),本川下流(流域全体)を対象に放射性Cs動態調査を実施した.観測結果から算定された豪雨時のSSならびにCs-137総流出量は,いずれの流域でも前年の2014年の年間総流出量を大きく上回ったが(SS:1.6~9.5倍,Cs-137:1.4~5.3倍),ダム放流水や流域全体で,SSに比べCs-137の流出規模は下回り,流域内の農地等における面的な除染の影響が示唆された.また,豪雨時におけるダム湖への流入Cs-137の90%以上が沈降,堆積したと推定され,ダム湖による下流域への放射性Cs移動・拡散防止機能が確認された.

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参考文献 (9)*注記

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