書誌事項
- タイトル別名
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- Intraductal Dissemination of Bile Duct Carcinoma with Pancreaticobiliary Maljunction in the Pancreatic Duct after Pancreatoduodenectomy
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抄録
<p> 症例は49歳の女性で,乳癌の術後経過観察目的に施行した胸腹部CTで総胆管拡張が指摘され,精査の結果,膵・胆管合流異常症に合併した胆囊癌・胆管癌との診断で幽門輪温存膵頭十二指腸切除術を施行した.遠位胆管癌と胆囊癌のいずれもpT1N0M0 Stage Iとの結果であった.術後1年6か月後に施行した腹部CTで残存膵に乏血性の病変を認め,原発性膵癌を疑い,脾合併残膵全摘術を施行した.病理組織学的検査所見では病変が膵内に不規則に分布し,拡張した膵管内には上皮内に乳頭状構造を示す異型上皮を認めた.また,免疫組織学的所見で染色パターンが,前回の遠位胆管癌と同様であったため,膵・胆管合流異常症を背景とした遠位胆管癌の共通管を介した膵管内播種による残膵再発と診断された.これまでに膵・胆管合流異常症の共通管を介して管内播種を来した報告はない.膵・胆管合流異常症に合併した胆道癌症例に関しては,共通管を介した膵管内播種再発の可能性も念頭におく必要がある.</p>
収録刊行物
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- 日本消化器外科学会雑誌
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日本消化器外科学会雑誌 50 (5), 393-400, 2017
一般社団法人 日本消化器外科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679899309312
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- NII論文ID
- 130005679637
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- ISSN
- 13489372
- 03869768
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可