宗教的背景のある施設において患者の望ましい死の達成度が高い理由─全国のホスピス・緩和ケア病棟127施設の遺族調査の結果から─

• 青山 真帆

  東北大学大学院医学系研究科緩和ケア看護学分野

• 斎藤 愛

  東北大学大学院医学系研究科緩和ケア看護学分野

• 菅井 真理

  東北大学大学院医学系研究科緩和ケア看護学分野

• 森田 達也

  聖隷三方原病院緩和支持医療科

• 木澤 義之

  神戸大学大学院医学研究科先端緩和医療学分野

• 恒藤 暁

  京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻

• 志真 泰夫

  筑波メディカルセンター病院緩和医療科

• 宮下 光令

  東北大学大学院医学系研究科緩和ケア看護学分野

書誌事項

タイトル別名

• Why Patients in Institutions with Religious Background Achieve ‘Good Death’ ? : Findings from National Bereavement Survey of 127 Hospice and Palliative Care Units

抄録

宗教的背景のある緩和ケア病棟（PCU）で亡くなった患者の望ましい死の達成度が高いことが示されている．本研究ではその理由について探索するため，全国のPCU133施設と遺族10,715名に自記式質問紙による郵送調査を行った．望ましい死の達成度はGood Death Inventory（GDI）短縮版で評価し，施設背景・ケアの実施状況，施設の宗教的背景の有無でGDI得点を比較した．有効回答数は127施設（宗教的背景ありが23施設），7,286名（68％）だった．宗教的背景のある施設でGDI得点が有意に高かった（p=0.01）．宗教的背景のある施設でより実施され，GDI得点が有意に高くなる要因は「季節行事または，遺族ケアに力をいれている」，「宗教的設備がある」などだった（すべてp<0.05）．宗教的ケアのほか，遺族ケアや患者の楽しみとなる時間を設ける取り組みが望ましい死の達成度を高める要因だった．

収録刊行物

• Palliative Care Research

  Palliative Care Research 12 (2), 211-220, 2017

  日本緩和医療学会

キーワード

• 施設背景
• 宗教
• スピリチュアルケア
• 遺族調査
• 緩和ケアの質の評価

詳細情報

• CRID: 1390001205258351360
• NII論文ID: 130005683393
• DOI: 10.2512/jspm.12.211
• ISSN: 18805302
• HANDLE: 20.500.14094/90006101
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspm/12/2/12_211/_pdf
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2017399581
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • IRDB
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可