平成28年熊本地震における大学生の被害実態および防災対策について

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タイトル別名
  • The damages and disaster prevention measures of the college students in the 2016 Kumamoto Earthquake

抄録

目的:大地震が日中発生した場合地域には仕事をしている人の多くが不在となるため、日中も地域にある大学生は共助の担い手として期待できる存在と考えられる。そこで本研究では大学生が地震発生後ボランティア等が可能な状況にあったのか検証するため被害の実態と自身の防災対策の状況について報告する。<br> 方法:熊本大学の学生を対象にアンケート調査を実施した。協力が得られた本学学生を対象に、調査票を直接配付、回収を行った。調査期間は2016年11月18日~12月5日である。配付数は178票、回収数は150票(回収率84%)、有効回収数149票である。<br> 結果:地震発生後67.1%が被害の少ないところへ避難しており、そのうち76.5%が本震から3日以内に避難していた。避難所の利用者は、全体の52.8%であった。住み続けることが困難になる程度の被害は少なかったが、半数以上が何らかの住宅被害を受けていた。7割以上の人が生活基盤に支障が生じたと回答し、その他にも家具の転倒や食器が壊れる等の被害があった。病気やけがなどの回答は少なかったが、睡眠障害や食欲不振で悩まされたケースもあった。地震発生以前の対策として、8割以上が不十分であると回答。地震発生以前には、「貴重品を持ち歩く」等比較的取り組みやすい対策を実施している人が多かったが、「家具の固定」や「ガラス飛散防止対策」は実施していない人が多かった。<br><br> 

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680538658816
  • NII論文ID
    130005790873
  • DOI
    10.11428/kasei.69.0_50
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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