家族支援の比較ジェンダー研究(3)

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タイトル別名
  • Cultural studies on family care support from the view point of gender perspective
  • ネウボラ・ナースの養成と理念
  • Focusing on neuvola nurse

抄録

目的  本研究の目的はフィンランドの家族支援における「子育ての社会化」と「ジェンダー平等」を実証的に明らかにすることである。日本における子育て支援は「母子保健法」に代表されるように、「母子」をセットとみなす枠組みで行われてきた。子育て支援に関する法制度が、少子化対策としての成果を上げていないのもジェンダー化された子育て規範によるところが大きいといえるからである。<br><br>方法  2015年8月および2016年10月にフィンランドの現地調査を行った。2016年はハメーリンナ市にある応用科学大学(University of applied Science)およびハメーリンナ市内のネウボラ2か所を訪ねた。本報告では主にネウボラ・ナース養成校教員とネウボラ・ナースに対するインタビュー調査について報告する。<br><br>結果  フィンランドのパブリック・ナースは、日本における保健師に相当する国家資格である。そのうち、0-7歳の子どもとその家族支援を対象としたネウボラに勤務する者をネウボラ・ナースと呼ぶ。カリキュラムは日本の保健師養成校に近いが、ネウボラ・ナースは「人権」「ジェンダー」「利用者との対等性の理念」について高い見識をもち、かつカウンセリングマインドを持っている。利用者と対等で寛容な態度が、カリキュラムの内外でどのように養成され、標準化されていかを考察する。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205561717120
  • NII論文ID
    130005790907
  • DOI
    10.11428/kasei.69.0_61
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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