外陰部硬化性萎縮性苔癬より生じた有棘細胞癌に対して外科的切除を行った2例

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タイトル別名
  • Two cases of surgical excision of squamous cell carcinoma with vulvar lichen sclerosus et atrophicus

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抄録

<p>症例1:65歳,女性。受診5年前より外陰部の瘙痒感が出現し,1年前より排尿時痛と陰部の腫瘤が出現した。両側大陰唇に硬化を伴う白色局面があり,左小陰唇に母指頭大の紅色結節を認め,皮膚生検にて硬化性萎縮性苔癬(LSA)に生じた有棘細胞癌(SCC)と診断した。結節より20 mm離し,LSA病変も含め切除した。センチネルリンパ節生検は陰性であった。術後2年経過したが再発転移はない。症例2:83歳,女性。受診2年前より外陰部瘙痒感と圧痛があった。両側大陰唇に白色硬化局面あり,右大陰唇に鶏卵大の腫瘤を認め,皮膚生検にてLSAに生じたSCCと診断した。腫瘤より10 mm離し,LSA病変も含め切除したが,術後2ヵ月で両鼠径リンパ節転移あり,郭清を行うも術後8ヵ月で永眠した。外陰部に生じた硬化性萎縮性苔癬は有棘細胞癌の発生母地となり得るため,可能な限り硬化性萎縮性苔癬部も含めた外科的切除が望ましいと考える。</p>

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