応力逆解析手法の発展と応用

  • 佐藤 活志
    京都大学大学院理学研究科地球惑星科学専攻
  • 大坪 誠
    産業技術総合研究所地質調査総合センター
  • 山路 敦
    京都大学大学院理学研究科地球惑星科学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Recent advancement and applications of stress tensor inversion techniques
  • オウリョク ギャクカイセキ シュホウ ノ ハッテン ト オウヨウ

この論文をさがす

抄録

<p>応力逆解析法は,現在または地質学的過去の,テクトニクスの原動力を解明する方法である.この方法は理学的研究だけでなく,防災や原発の安全評価にも使われるようになった.データは,小断層,地震の発震機構解,岩脈や鉱物脈などの引張割れ目,方解石双晶から得られる.応力の時空間変化の把握には,異なる応力に由来するデータが混在していても,応力を分離検出する必要がある.ここ四半世紀で,まず小断層解析でそれが可能となり,地震の発震機構解の解析にも応用されるようになった.次いで岩脈や鉱物脈で可能になり,さらに3本の主応力軸方位・応力比のみならず流体圧も制約できるようになった.方解石双晶でも分離検出が最近可能になり,主応力軸方位と応力比に加え,差応力の推定も可能になりつつある.</p>

収録刊行物

  • 地質学雑誌

    地質学雑誌 123 (6), 391-402, 2017-06-15

    一般社団法人 日本地質学会

被引用文献 (6)*注記

もっと見る

参考文献 (112)*注記

もっと見る

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ