石綿含有廃棄物等の酸処理による化学的分解法の実用化モデル実験

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タイトル別名
  • Practical Model Experiment of Asbestos Waste Chemical Decomposition using Acid
  • イシワタ ガンユウ ハイキブツ トウ ノ サン ショリ ニ ヨル カガクテキ ブンカイホウ ノ ジツヨウカ モデル ジッケン

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抄録

酸処理による石綿の化学的分解処理の実用的可能性を調べるために,できるだけ多くの実試料を用いて酸との反応を総合的に比較検討した。その結果,分解処理の必要な6種類の石綿すべてが酸で化学的分解できることを確認した。<br>蛇紋石族のクリソタイルは強酸 (塩酸,硫酸,硝酸) のみで化学的に分解でき,クリソタイルを硫酸処理する場合,成形材は吹付け材より多くの石灰質を含み反応効率が低下するため,吹付け材より硫酸量を多く必要とした。塩酸処理の場合は,吹付け材と成形材とで反応効率にほとんど差が生じなかった。<br>角閃石族の石綿は,クリソタイルと反応の仕方が異なり,強酸とともにフッ化水素酸を用いることで,5種類すべてが化学的分解できた。また,フッ化水素酸は単独より強酸とともに用いたほうが,分解反応効率が高かった。<br>実用化に向けてスケールアップの可能性や酸処理の経済性も検討した。

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