12年の経過中に3回の手術を行ったIPMCの一例

  • 井上 雅史
    独立行政法人国立病院機構呉医療センター・中国がんセンター外科
  • 種村 匡弘
    大阪警察病院外科
  • 伊禮 俊充
    独立行政法人国立病院機構呉医療センター・中国がんセンター外科
  • 首藤 毅
    独立行政法人国立病院機構呉医療センター・中国がんセンター外科
  • 尾上 隆司
    独立行政法人国立病院機構呉医療センター・中国がんセンター外科
  • 鈴木 崇久
    独立行政法人国立病院機構呉医療センター・中国がんセンター外科
  • 清水 洋祐
    独立行政法人国立病院機構呉医療センター・中国がんセンター外科
  • 檜井 孝夫
    独立行政法人国立病院機構呉医療センター・中国がんセンター外科
  • 田代 裕尊
    独立行政法人国立病院機構呉医療センター・中国がんセンター外科
  • 山口 厚
    独立行政法人国立病院機構呉医療センター・中国がんセンター消化器内科
  • 倉岡 和矢
    独立行政法人国立病院機構呉医療センター・中国がんセンター病理診断科
  • 伊藤 玲子
    公益財団法人放射線影響研究所放射線生物学/分子疫学部
  • 有廣 光司
    広島大学病院病理診断科

書誌事項

タイトル別名
  • A case of thrice resection for intraductal papillary mucinous adenocarcinoma during 12 a year period

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抄録

<p>症例は65歳の女性.2001年に膵嚢胞性病変に対し他院にて膵体尾部切除術を施行され,IPMC(intraductal papillary mucinous carcinoma)と診断された.また,2002年に膵鉤部に分枝型IPMN(intraductal papillary mucinous neoplasm)と膵断端の貯留嚢胞を認め,膵鉤部部分切除および貯留嚢胞切除を施行しIPMCと診断された.2012年には残膵の主膵管の拡張,嚢胞の増大,壁在結節を認め当院で残膵全摘術を施行した.術後病理検査で主膵管の十二指腸開口部近傍に微小浸潤を伴うIPMCと広範囲に上皮内伸展を認めたが,前回病変との連続性はなく多中心性発生による新たな癌病変と診断した.現在術後4年無再発生存中である.IPMCの手術後は長期に経過観察が必要であり,さらに浸潤癌に進行する前に膵切除を考慮すべきと考えられた.</p>

収録刊行物

  • 膵臓

    膵臓 32 (4), 743-751, 2017

    一般社団法人 日本膵臓学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (16)*注記

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