前腕義手の上腕カフにおけるコンプライアントメカニズムの最適化設計

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Optimization of the upper arm cuff applied the compliant mechanism for holding the forearm artificial arm

抄録

<p>前腕義手を懸垂する上腕カフにおいて,マジックテープやバックル式ベルト等が締止構造として用いられている.しかしながら操作が煩雑であり,ベルトの一部を引張って締め付けるため圧力分布が不均一になり,褥瘡となる可能性がある.この問題に対して,半径方向に全体的に締め付けることによる圧力分散の改善を考えた.巨視的なポアソン比が負の構造をリング状にすることにより,軸方向への圧縮という単純な動作によって,半径方向への全体的な締め付けが可能となり,圧力分散の改善が期待できる.本研究においては,上腕カフへの適用を想定し,最適化設計したポアソン比が負のコンプライアントメカニズムによる締止構造の,従来の締止構造に対する圧力分散の優位性を検証した.最適化の初期形状として,寒野氏が提案した二種類の構造を基に,リング構造に円筒軸方向に強制変位を加え,構造中央部の半径方向変位を最大化する寸法最適化を行った.リング構造の収縮実験を行い,レーザ変位計で構造中央部の半径方向変位を測定し,最適化結果と実験値の整合性を確認した.次に,円柱の上腕モデルに対して締め付けた時の内圧を圧力センサにより測定し,圧力分散について変動係数を用いて従来の締止方式と比較した.これにより,周方向の圧力分散に関して,コンプライアントメカニズムによる締止構造によって優位性が得られることを確認した.</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 55Annual (3AM-Abstract), 177-177, 2017

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680246025216
  • NII論文ID
    130006076891
  • DOI
    10.11239/jsmbe.55annual.177
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ