測温機能の向上を目指した熱電対内蔵型凍結プローブの開発

DOI
  • 常盤 達司
    広島市立大学大学院 情報科学研究科 医用情報科学専攻
  • ジミン レフ
    早稲田大学大学院 情報生産システム研究科
  • 石黒 博
    九州工業大学大学院 生命体工学研究科
  • 山川 烈
    一般財団法人 ファジィシステム研究所

書誌事項

タイトル別名
  • Development of a cryoprobe system with a built-in thermocouple to improve the temperature measurement accuracy

抄録

<p>我々は,低侵襲外科治療を実現する凍結プローブの開発を行っている.凍結による外科治療では,確実に細胞を凍結壊死させるために,凍結速度・温度などが重要なパラメータとなっており,術中のプローブ先端温度の高精度な計測が必要不可欠である.従来様々な凍結プローブが開発されており,先端温度計測のために熱電対が使用されている.しかし,熱電対をプローブ先端に接着させるために必要な接着剤が,先端外壁と熱電対との間で熱抵抗として働くため,先端部位の測温精度が下がるという問題があった.そこで本研究では,従来プローブよりも高精度に先端部位の計測が可能な凍結プローブを提案する.提案構造では,従来プローブの基本構造である3重管構造を利用し熱電対を内蔵した.具体的には,3重管の外側と内側の管を異なる金属で設計し,それらを先端部位のみで溶接することで,構造的に熱電対を内蔵した.これにより,従来構造に不可欠であった接着剤が不要となるので,測温精度の向上が見込める.さらに,内蔵型であるので,従来構造で不可欠であった熱電対の配線が不要となり,配線が術野を傷つける恐れや断線の恐れが解消された.本発表では,提案構造の詳細を説明し,提案手法の有効性を示す実験結果を示す.提案プローブは,従来プローブよりも高精度に測温が可能で,熱電対の配線が不要なので,構造的・性能的に外科治療に適した凍結プローブであるといえる.</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 55Annual (4AM-Abstract), 276-276, 2017

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680246495488
  • NII論文ID
    130006077012
  • DOI
    10.11239/jsmbe.55annual.276
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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