若年者自然気胸の術後再発とその予防法の検討―PGAシートによる断端被覆の有用性―

  • 宮原 栄治
    国家公務員共済組合連合会吉島病院呼吸器センター呼吸器外科
  • 川﨑 由香里
    国家公務員共済組合連合会吉島病院呼吸器センター呼吸器外科
  • 木村 厚雄
    国家公務員共済組合連合会吉島病院呼吸器センター呼吸器外科
  • 奥道 恒夫
    国家公務員共済組合連合会吉島病院呼吸器センター呼吸器外科
  • 大成 亮次
    大成呼吸器クリニック

書誌事項

タイトル別名
  • Staple line coverage with polyglycolic acid sheet after thoracoscopic bullectomy for young spontaneous pneumothorax patients

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抄録

<p>胸腔鏡下ブラ切除術の術後再発率は開胸術と比較し高率で若年者において顕著である.再発予防のため切除断端・肺炎部を吸収性シート(酸化セルロース・ORCまたはポリグリコール酸・PGA)で被覆しその有効性を検討した.1986年から2015年まで施行した30歳未満の自然気胸初回手術397症例を,T群:腋窩開胸下肺縫縮術,V群:胸腔鏡下自動縫合器によるブラ切除術,O群・P群:胸腔鏡下ブラ切除およびORC(O群)・PGA(P群)によるブラ切除断端・肺尖部被覆,の4群に分けて術後再発率を検討した.T群(3.5%)に比較しV群(12.4%)は有意に高率であった.P群は1.2%でV群に比較し有意に低値であった.10歳台の再発率は15.4%であり20歳台に比較し有意に高値であった.10歳台ではP群34例に再発は認められなかった.若年者自然気胸の胸腔鏡下ブラ切除術においてPGAシート被覆は再発予防に有効であった.</p>

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参考文献 (5)*注記

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