Granulocyte-colony stimulating factor産生胆囊腺扁平上皮癌の1例

• 西牟田 雅人

  長崎大学病院腫瘍外科

• 角田 順久

  長崎大学病院腫瘍外科

• 日高 重和

  長崎大学病院腫瘍外科

• 竹下 浩明

  長崎大学病院腫瘍外科

• 國崎 真己

  長崎大学病院腫瘍外科

• 若田 幸樹

  長崎大学病院腫瘍外科

• 富永 哲郎

  長崎大学病院腫瘍外科

• 永安 武

  長崎大学病院腫瘍外科

• 木下 直江

  長崎大学病院病理診断科

• 福岡 順也

  長崎大学病院病理診断科

• 増田 淳一

  医療法人厚生会虹ヶ丘病院消化器内科

書誌事項

タイトル別名

• Granulocyte-colony Stimulating Factor-Producing Gallbladder Adenosquamous Carcinoma

抄録

　症例は84歳の男性で，採血での白血球増多とCRP高値を指摘され，腹部エコーでの肝S5，50 mm大の肝腫瘤から肝膿瘍を疑われ抗菌薬投与を行われていたが，治療効果なく，生検にてadenocarcinomaが検出され当科紹介となった．白血球増多・CRP高値であり，測定した血清granulocyte-colony stimulating factor（以下，G-CSFと略記）値が高値を示したことから，G-CSF産生肝内胆管癌または胆囊癌肝浸潤を疑い，手術を施行した．術前，胆囊と肝S5に存在すると思われた腫瘍は肝S4aまで浸潤しており，術式は胆囊摘出術+肝S5+S4a亜区域切除となった．術後採血では白血球数・CRP値は経時的に改善し血清G-CSF値も改善を認めた．病理結果は胆囊腺扁平上皮癌（adenosquamous carcinoma）で抗G-CSF抗体を用いた免疫染色検査にて陽性を示しており，G-CSF産生胆囊腺扁平上皮癌と診断した．手術後28日目のCTで肝内再発を認め，次第に全身状態不良となり術後91日目に死亡となった．非常にまれなG-CSF産生胆囊腺扁平上皮癌を経験したため報告する．

収録刊行物

• 日本消化器外科学会雑誌

  日本消化器外科学会雑誌 50 (9), 697-705, 2017

  一般社団法人 日本消化器外科学会

キーワード

• G-CSF産生腫瘍
• 胆囊癌
• 胆囊腺扁平上皮癌

詳細情報

• CRID: 1390001204922509184
• NII論文ID: 130006088651
• DOI: 10.5833/jjgs.2016.0039
• ISSN: 13489372
• ISSN: 03869768
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjgs/50/9/50_2016.0039/_pdf
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2018056927
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可