眼窩内海綿状血管奇形を合併した頭蓋硬膜動静脈瘻の1 例

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タイトル別名
  • A case of intracranial dural arteriovenous fistula coexisted with orbital cavernous malformation

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抄録

<p>症例は37 歳女性で眼窩奥の痛み,結膜充血および血管雑音を主訴に来院.MRI 上右中頭蓋窩に静脈瘤と眼窩内に拡張した上眼静脈および海綿状血管奇形(cavernous malformation: CM)を認めた.脳血管撮影にて左外頸動脈より流入する中頭蓋窩硬膜動静脈瘻(dural arteriovenous fistula: DAVF)と診断された.血管内治療にてDAVF を経静脈的に塞栓した.術後の脳血管撮影およびMRI 上動静脈瘻は消失し,CM は縮小して症状は改善した.9 カ月後突然結膜充血と眼球突出が出現しMRI にてDAVF の再発と前回より拡張したCM を認めた.再度血管内治療がなされDAVF は消失し速やかなCM の縮小が得られた.中頭蓋窩DAVF と眼窩内CM の合併はごくまれであるがCM の形成・増大機序を考えるうえで興味深い1 例であると考えられた.</p>

収録刊行物

  • 脳卒中

    脳卒中 39 (5), 386-390, 2017

    一般社団法人 日本脳卒中学会

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