2,4-dinitrophenolによる末梢神経障害をきたした1例

  • 伊豆元 心太朗
    宮崎大学医学部内科学講座神経呼吸内分泌代謝学分野
  • 谷口 晶俊
    宮崎大学医学部内科学講座神経呼吸内分泌代謝学分野
  • 望月 仁志
    宮崎大学医学部内科学講座神経呼吸内分泌代謝学分野
  • 塩見 一剛
    宮崎大学医学部内科学講座神経呼吸内分泌代謝学分野
  • 中里 雅光
    宮崎大学医学部内科学講座神経呼吸内分泌代謝学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Sensory axonal polyneuropathy due to 2,4-dinitrophenol

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抄録

<p>症例は24歳男性である.四肢異常知覚を主訴に精査目的に入院した.四肢末端の表在覚低下と異常知覚を認め,神経伝導検査では感覚神経の障害が示された.血液・髄液検査では軽度の肝障害のほかに特記すべき所見はなかった.痩身薬として個人輸入した2,4-dinitrophenol(DNP) 200 mg/dayを2ヶ月間服用していたことが判明し,中止したところ症状・肝障害ともに自然軽快した.DNPによる健康被害は本邦からの症例報告はなく,末梢神経障害を呈した例は海外を含めても稀である.摂取したものについての詳細な問診が重要であるとともに,個人輸入の危険性に対するさらなる啓発が必要と思われた.</p>

収録刊行物

  • 臨床神経学

    臨床神経学 57 (10), 599-602, 2017

    日本神経学会

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