太古代の大気二酸化炭素量と超塩基性岩の珪化作用:海洋生命必須元素濃度の経年変化の原因の解明
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- 小宮 剛
- 東京大学駒場
書誌事項
- タイトル別名
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- Influence of paleo-atmospheric CO2 content on hydrothermal silicification of ultramafic rocks: Implications for a cause of secular variations of bioessential element contents
抄録
<p>生命と地球の共進化を読み解くために、海洋中のNiやCoなどの遷移元素濃度の経年変化を見積もった。その結果、海洋のNi, Co量は太古代中期に急激に減少したことがわかった。また、炭酸塩岩化や珪化作用を受けたコマチアイト中のそれらの元素濃度を分析した。その結果、それらの作用を伴わない通常の変成作用では、それらの元素は変動しないが、炭酸塩岩化や珪化を受けたコマチアイトはそれらに著しく乏しいことがわかった。このことはNiやCoはそれらの作用を受けた時に海洋中に大規模に流出したことを示す。それらの作用は大気CO2量が多かった太古代中期以前に大規模に起こったとされるため、当時の海洋中にそれらの元素が多いのは単にコマチアイトが存在していたからではなく、大気CO2量が多かったためにそうした作用が大規模に起こったためであると考えられる。</p>
収録刊行物
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- 日本地球化学会年会要旨集
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日本地球化学会年会要旨集 64 (0), 165-, 2017
一般社団法人日本地球化学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680714933888
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- NII論文ID
- 130006198663
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可